クローンマンモス、来年秋誕生
シベリアの永久凍土の中から見つかった冷凍マンモスの細胞を利用して、マンモスのクローンを誕生させようと試みていた日本とロシアの研究者が、クローンマンモスの妊娠に成功したと1日発表した。
愛知万博ではロシア北東部の永久凍土から発見された冷凍マンモスの頭部が展示されているが、その胴体部分に冷凍された状態の受精卵があることが判明したという。
人谷明・近機大学生物理工学部長によると、ロシア科学アカデミーの協力を得ながら受精卵の取り出し作業を行い、慎重に解凍作業を行った。その上で今年1月に日本国内において、冷凍マンモスの受精卵のDNAを取り出し、種として一番近いインド象の未受精卵に注入し、代理母となるインド象の体内に移したところ、先月末に妊娠したことが確認された。
残念ながら万博の開催期間中に誕生とはいかなないものの、今後無事成長が続けば来年10月頃に、1万8千年の時を超えて赤ちゃんマンモスが誕生する予定だ。
長年マンモスの研究を行ってきた人谷学部長は「今後、無事マンモスが誕生するまで間、乗り越えなければならない壁は大きいものの、現代にマンモスが誕生するという人類の夢に近づいたことは非常に喜ばしい。また誕生するマンモスを詳細に調べることにより、現在の象の進化の過程で何が起きたのかを詳細に調べることができ、生物進化学の大きな転機となるだろう」と語る。
万博の目玉である冷凍マンモスがお母さんとなるというニュースに、冷凍マンモスを展示しているグローバルハウスに人気が殺到することが想定されるため、万博事務局では明日より一時的に公開を見合わせること決定した。公開再開日時、公開方法については2、3日中に発表するという。
(共洞通信) - 4月1日8時40分更新
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