本好きPeapleのTB企画 「食欲の秋? おいしそうな食べ物が出てくる本を教えて!」
で、一番に思いついたのが、やはり池波正太郎の本。
みらくるさんのあいらブックス!ところでは、剣客商売が紹介されていたので、こちらは鬼平を...
私は、鬼平のドラマを見て夢中になり、原作を読んでドツボにはまってしまったクチです。
鬼平自体、ハードボイルドでかっこいい!ってのもありますが、なによりも情感たっぷりの文章、そして漂う季節感が好きです。その中で重要な役割を果たしているのが食べ物。
旬の食べ物をそのときの情景に合わせて描いてますが、これがまた読者を話の中にぐっと引き込ませる効果たっぷり。書いてある食べ物は、食べたこと無いものがほとんどですが、昔からある日本の食材を素朴に料理したとおぼしきものばかりですから、日本人なら誰でも美味しそうと感じてしまうのではないでしょうか?
すわった平蔵の前へ、盆が運ばれてきた。 熱い飯に、味噌汁。里芋と葱のふくめ煮と、大根の切漬がついている。 「ふうむ……」 平蔵は、里芋を口にし、感心をした。 里芋と葱とは、ふしぎに合うもので、煮ふくめた里芋に葱の甘味がとけこみ、なんともいえずにうまい。なかなかに神経をつかって煮炊きをしている。 『土蜘蛛の金五郎』
旨そうでしょう。食べたこと無くても葱の甘味が利いたダシと里芋が目に浮かぶよう、もとい、まるで食べているようです。(ところが食べられないからフラストレーションが溜まるんですよね)
この本は鬼平犯科帳にでてくる、料理について色々解説している本です。始めに池波正太郎との食に関する対談があり、そのあと春夏秋冬別に料理について解説しています。レシピのようなことは少なく、それぞれの素材や料理方法について解説してます。
TVドラマでは原作に登場しない「猫どの」と呼ばれている同心、村松忠之進が、料理について解説してくれてましたが、その内容をもう少し詳しくして抜粋した感じです。
ああっ、それにしても、だれか鬼平の料理作ってくれないかなぁ?
著者 佐藤隆介 編
ジャンル 解説本
出版社 文春文庫
四六判 261ページ
価格 470円
コメント (3)
素朴な素材と調理法だからこそ、
"おふくろの味"のような懐かしさを喚起しますね。
里芋と葱のふくめ煮、食べたいよ~!!
Posted by: KOROPPY | 2004年10月18日 08:42
日時: : 2004年10月18日 08:42
トラックバック、ありがとうございます。
鬼平料理帳、わたしも購入しました。
でもさすがに作った事はないです。
きちんと出汁とって基本を忠実に作らないと巧く出来ない料理かもしれない、と思いいまだに(怖くて)手を出せません(^_^;)
でも満腹なときに読んでも食べたくなる文章ですよねぇ。
Posted by: たぬき | 2004年10月18日 21:38
日時: : 2004年10月18日 21:38
KOROPPYさん、こんにちは。
そうなんですよ、おふくろの味ですよね。(って私のお袋はどちらかというと料理が苦手でしたが...)
ホント食べてみたいものです。
たぬきさん、こんにちは。
そうなんですよね。基本に忠実にじゃないとダメでしょうね。またほんのちょっと、たいしたことじゃないんだけど、工夫があったりしそうで...
でも、今度トライしてみようかな?
Posted by: yomikaki | 2004年10月18日 22:12
日時: : 2004年10月18日 22:12