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百年の恋

 うだつの上がらないサイエンスライターの真一は、ピンチヒッターでインタビューした信託銀行のエリートである梨香子となぜか付き合い始め、そしてとうとう結婚に。美人でスタイルも良く頭も切れるそんな梨香子だが、結婚生活を始めてから今まで見せたことのない裏の顔を見せ始めた。女らしく と言われることに異常なほど 反応し、鬼のような形相で当たり散らす。身の回りのことがまったくできず、料理はもちろん洗濯物にいたってはカビが生える始末。そんな彼女が身ごもった時、真一は...。

 この本は篠田節子さんの仲間である青山智樹さんの子育て奮闘を基に、劇中劇ならぬ小説中日記を青山さんが書き、それをベースに篠田さんが小説仕立てにしたものです。したがって二人の作家の共作なのですが、そこがやはりネックで小説中日記の部分が全体の流れの中で浮いてしまっている感じがします。しかし実感のこもった日記部分は、切り出して読んでみるとパパになるということの戸惑いと期待が良く込められてます。
 でもオーバーなくらいの人物設定やストーリーなどが面白いので、やはり小説として割り切って全部篠田さんが書いたほうが(あるいは日記部分に手を入れるか)良かったような気がします。TVドラマになってたようですね。

百年の恋

篠田節子 著(作中育児日記 青山智樹)
ジャンル 小説
出版 朝日新聞社
312ページ 四六版
価格 1,500円

文庫版有り

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2004年01月20日 16:11に投稿されたエントリのページです。

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