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床下仙人 / 原宏一

床下仙人 この本はRokoさんところで見かけた本ですが、 ちょっと興味が湧いて、図書館で借りてきました。
 
 家庭の為に家庭を顧みず働くといった矛盾した状態の主人公が哀れな末路をたどる「床下仙人」、男性中心の世の中に戦いを挑んだ 「戦争管理組合」の女性達、全部で五つの短篇が収められていますが、どの話もなんだか悲壮感が漂ってます。
「世知辛い世の中への皮肉」といった感じでしょうか?

 この作家さんの本は一度もよんんだこと無かったのですが、正直あんまり楽しくないですね。いわゆる小説の楽しみって、 そのシュチエーションを楽しむわけなんですが、どの話もありそうな、わが身に起きてもおかしくない話ばかりでちょっと楽しくない。
 いわゆる企業小説のように出世や正義が絡んだ話というわけでもないし、ドキドキ感もありません。
 
 でもだからこそ考えさせられることもあります。
「幸せってなんだろう?」って。
極めてプリミティブな疑問ですけど。
 
Rokoさんのエントリーにあった 「家族で一緒の夕食」、これって幸せのひとつの象徴ですよね。私も子供の頃は、たいてい父と一緒に夕食を食べていました。
 それがいまやどうでしょう?
自分はというと帰って食事を取るのは早くて9時半、遅いと11時近い時間になってしまいます。 ウチは共働きで子供がいないのでまだ良いとは思いますが、子供がいたら確実にバラバラに夕食ですね。
 
 理由はいろいろあると思います。
通勤時間が増えた、残業が当たり前になったなど...
でも一言でいうと、ゆとりが無いんですよね。なんだかねー。
「三丁目の夕日」にあこがれちゃうわけです。
 ちょっと話が脱線してしまいましたが、ふとそんな風に考えこんじゃうような本でした。

ps.どの話も発想は面白いと思うので、コミカルにドラマ化したら全然雰囲気が変るでしょうね。

床下仙人

著 者:原 宏一
ジャンル:小説
出版社:祥伝社
四六版:239ページ
価 格:1,470円

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2008年03月27日 22:06に投稿されたエントリのページです。

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