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波のうえの魔術師/石田衣良


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 この本のタイトルにある波とは、海の波ではありません。罫線またはチャートともいわれる株価の上下を記録したグラフの線のことです。

 この波も海の波と同じく、リズムがあります、小さい波と大きい波と。
時には台風のように激しく上下したりしますし、大きな石を投げ込めば当然この波も大きく動きます。
ただ一つ違うのは、お金が絡むこと。

 大学を卒業して就職せず、半分パチプロの生活をしていた主人公は、偶然知り合った老人によって相場師の世界に入って行きます。あるたくらみの手伝いをするために...

 バブル崩壊が目に見えていた頃に銀行が生保と組んでしでかした仕業や、その後の状況を題材に経済や株の知識が無くても、すっと頭に入ってくるように組み立てられた話です。経済を題材にした本ですが読みやすくとっつき易いですね。まあ波の上の魔術師といいつつ、チャートの話はほんのちょっとしかありませんけど。

 もう少しぐいぐい読ませる文章でも良かったかなって気がします。私にはちょっと物足りませんでした。ただ、もっとぐいぐいといっちゃうと、内容が理解しづらくなっちゃいそうな気もしますから、難しいところなんでしょうね。

波のうえの魔術師

著者 石田衣良
ジャンル 小説
出版社 文芸春秋
四六判 252ページ
価格 1,400円

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» 石田衣良『波のうえの魔術師』 送信元 book-notes
波のうえの魔術師石田 衣良 ひさびさに上質の凄い小説を読みました。まだどきどきしてます。心地よい、ずっと心に残りそうな読後感。 主人公は大学を卒業し、でもすぐに就職する気もなくパチスロで生計をたてている青年。そんな彼がある老投資家に見込まれマーケットの [詳しくはこちら]

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2004年10月26日 07:40に投稿されたエントリのページです。

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