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東京DOLL/石田 衣良

 ゲーム”女神都市”のメガヒットで大金持ちになった天才ゲームクリエーターのMG。
 彼には結婚を約束した恋人 裕香もいるし、ありあまるお金で何の不足も無い生活を送っており、順風満帆に見える。
だがゲームの企画に没頭し始めると、様々な彼の不安定な内面が現れてくる。

そんな彼が次期作のアイディアを練っているとき、少女ヨリに出合った事によって何かが変わってきた...

 石田 衣良は結構好きな作家の一人なのですが、本作品はちょっと...

 何が悪いか?
それはストーリーはともかく、キャラクター描写がイマイチなのです。
主人公のGMはともかく、ヒロインの美少女であるヨリ(20歳で少女というのはちょっと無理かあるかな)は役どころか想像すると、触れると壊れそうな繊細さと個性的な強さを併せ持った女性という感じで表現したったんだろうけど、イマイチ、そう感じられません。
重要な脇役であるヨリの恋人ヨシトシも、粗野だけど優しいといった感じを出し切れていないし...

 また情景描写で、やたらB&Oなどのブランドもののインテリアの名前や洋服のブランドを多用しているのは、正直げんなりです。石田さん自身の言葉で表現して欲しかったですね。いままでそんなことはなかった気がするんだけど...
 あれじゃ実は自分で買ったインテリアを経費で落とすために、小説書いたんじゃないかと勘ぐりたくなっちゃう感じです

小説の中の人物に没頭(感情移入)できないという意味で、私はこの本、あまりオススメできません。

東京DOLL

著者 石田 衣良
ジャンル 小説
出版社 講談社
四六版 220ページ
価 格 1,680円

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2005年10月11日 19:46に投稿されたエントリのページです。

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