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隕石コレクター / リチャード・ノートン

隕石コレクター―鉱物学、岩石学、天文学が解き明かす「宇宙からの石」 GPSを使った宝探し、ジオキャッシングにハマっている私ですが、ジオキャッシングという遊びは探す行為を楽しむ遊びです。
 なにが言いたいかというと、"宝"探しと言っても、見つかる宝はちっとも宝なんかじゃなく(もちろんいいものもありますけど)妻に言わせると、「またガラクタを拾ってきて」となるわけです。

 それが隕石なんかだったりすると、たぶん文句は出ないハズ...ということでちょっと興味半分にこの本を図書館で借りてきました。きっかけはそんな軽い気持ちだったのですが、読んでみたらすっかり隕石の魅力に取り付かれてしまいました。

 本の構成は大きく3部構成になっています。
第一部が入門編として、簡単な隕石の分類そして隕石にまつわるエピソードの紹介、そして隕石ハンターと呼ばれる人たちにつづったノンフィクション。
ここは難しい話は抜きにして、隕石というものの魅力やそれに魅せられた人たちの話など非常に楽しく読めます。

続いての第二部はちょっと学術的になって、隕石の組成などからみた分類やその起源などについて書かれていて、ちょっと小難しいですが隕石に興味を持ったら避けられない部分なのでしょう。

 最後の第三部は、それら地球上で見つかった隕石から判った事柄について、なぜそのような結論が導き出されたのかなど因果関係を含めて書かれています。
 恐竜絶滅の原因が隕石落下だとわかった理由(私が子供の頃は諸説があったような気がします)や、その隕石がどの辺に落ちたのかなど、順序だって説明されていますから、思わず「なるほど」と納得してしまいます。
 その他にも、どのように太陽系ができたかなんて隕石で判っちゃうんですね。隕石は宇宙からの手紙と言われる意味がよく理解できました。
第二部ほど難しくはありませんが、やっぱりちょっと難しいかな?
でも非常に興味深く読めました。

 たぶんこの本一冊読めば、隕石に関する最新の情報が一通りわかるでしょう。
ただ残念なのは、本の中には写真や図表がそれなりにあるのですが、それがどこを指しているのかさっぱり判らないこと。もうちょっと図表番号をしっかりするとか何ページ右上等書いて欲しかった...

でも隕石に興味を持ったら、まず読んでみるべき本であることは間違いないと思いますよ。

隕石コレクター

著 者 リチャード・ノートン
訳 者 江口 あとか
ジャンル ノンフィクション
出版社 築地書館
四六版 377ぺージ
価 格  3,675円

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コメント (2)

Bake:

面白そうですね。
私はこないだ石ころ図鑑を借りてきました。
そうすると、もう河原で、山で、道ばたで、
石が目について目について・・・
隕石ってどこに行ったら拾えそうでしょうね(^^)

yomikaki:

Bakeさん、こんにちは。
統計的にいうと、過去に落ちたものも含めると2.5平方キロメートル当たり10個の隕石があるそうですよ。
その辺に転がってそうですねぇ...

隕石は鉄成分が多く、磁石にくっつくらしいですから、常に磁石をもって下向いて歩きましょう!(笑)

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2007年10月12日 06:31に投稿されたエントリのページです。

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