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野球の国 / 奥田 英朗

野球の国 (光文社文庫) プロ野球シーズンが終わってから約2ヶ月が経ち、今やストーブリーグも終盤戦。

 FAを取った誰々はどこに行くのか、はたまた誰が来るのか...
来る選手はともかく、出て行く選手には愛着がありますから、この季節はいつも複雑な心境になってしまいますね。

そんな気分を紛らわし、シーズン中のスタンドのあの雰囲気を思い起こすために読んでみました。

 とは言ってもこの本にはメジャーな球場は出てきません。
出てくるのはローカル色たっぷりな球場ばかり、原稿の合間を縫って、奥田さんが単身、飛行機に飛び乗り地方の球場を目指します。

 空席が目立つスタンドで、飛ばすヤジ。

「朝倉ーっ」ここで一呼吸おく。「モミアゲ伸ばし過ぎーっ」
 まったりとしたスタンドは地方球場の醍醐味。
そういや数年前のマリスタのスタンドもそんな感じでした。ビール片手の愛情こもった(?)ヤジを飛ばすオヤジ。そんな愛すべきオヤジは最近見なくなっちゃったなぁ...

 自分自身も、いつのまにやら気合いの入った応援をするようになってしまいましたが、基本的にはまったり応援の方が好きだったりします。

 だいたい、そもそもプロ野球は嫌いだったんですよね。
それが、マリスタで生で見るようになって変わりました。

「プロ野球がつまらない」とはよく聞く言葉だが、それはテレビで巨人戦しか観ていない人の意見だ。OBの説教じみた解説と、アナウンサーの不必要な絶叫が、野球を安っぽく見せているいるのだ。

 野球は生で観るものだ。年間五試合も観れば、テレビ中継はひとつもいらなくなる。
そう奥田さんも書かれてますが、まったく同感。

 特にオープンエアーの球場がいいですね。
抜けるような青空の下、ビールを片手にあの雰囲気を楽しむ...もう、最高です。いやビールを呑まなくたって5試合も観ればすっかりハマるハズです。

早く来シーズンが来ないかなぁ...笑

野球の国

著 者 奥田 英朗
ジャンル エッセイ
出版社 光文社
文庫版 244ページ
価 格 500円

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2007年11月28日 08:12に投稿されたエントリのページです。

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