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2004年06月 アーカイブ

2004年06月02日

桜えび!

 数年来の念願であった(←ちょい大げさ)、静岡県は由比町へ桜えびを食べに行ってきました。

 ご存知の方も多いかもしれませんが、桜海老は駿河湾でしたとれない海老です。つまりかき揚げやお好み焼きの海老はすべて由比町を中心とした近郊で水揚げされたものだそうです。そして桜海老は春(3〜6月)と秋(10〜12月)の年二回の漁を行っていて、まさに今が旬!一度生の桜海老を食べにでかけてきました。
行ってみると、由比町は桜海老と浮世絵の広重で町おこしをしているだけあって、いたるところ桜海老だらけ!

 
銀行の駐車場にも漁港の入り口にも桜海老が...

 まずは広重美術館を覗いて、広重の浮世絵の構図でおなじみの富士山の絶景ポイント、さった峠へで行ってみました。
ほそ〜い道をくねくねと、対向車とはすれ違えないので苦労しながら峠まで行きましたが、残念ながら曇り空で富士山は見えず。


(ホントはこういうふうに見えるはずなのに→ライブカメラ

 まあそのぶん峠の周りは枇杷畑ということもあり、無人販売所ではしりの枇杷をGetしたので良しとしましょう。
 そしてお目当ての桜えびのお店、倉沢屋へ。

このお店はさった峠へ行く道の途中にあります。頼んだのは当然、桜えびづくしコース。
桜えびの刺身、塩茹で、酢の物、まんじゅう(しんじょ)、かき揚げ、そして釜飯にデザート。

 

感想はいやー旨いっす! 
刺身は感動ものですね。甘エビのような甘さ、プリプリ感いいです。
塩茹でも酢の物も旨いし、かき揚げはまたほとんど桜えびだけのかき揚げでこりゃまた絶品です。

一つだけ難点をいうとすると量が多すぎ!女性で全部完食できるひとはいないでしょう。ただ、かき揚げはパックにつめて、桜えびの釜飯はおにぎりにして、お持ち帰りできるのが救いかな?でもかき揚げは冷めると味が落ちるし、やはり全部半分の量でいいですから、値段も半分にして欲しいもんですね。


 

夏が来る!

 さあー夏が来るぞー!!
桜が散って風薫る五月になったと思ったら、あっという間に梅雨。
そして...夏だー!ビールだー!花火だー!
さあさあ祭りだ祭りだー!

詳細は「夏ちゃんblog」(仮 ただいま準備中)へGo!!

2004年06月03日

東海道広重美術館

 先週末、由比町へ桜えびを食べに行った際、ついでに東海道広重美術館を覗いてきました。

 東海道広重美術館は数ある広重関係の美術館の中で「歌川広重の作品を一堂に収蔵展示する世界で最初の美術館」だそうです。
そういえば私は昔、この人のこと歌川広重というより、安藤広重と教わった気がしますが、どちらの呼び方が一般的なのですかね?まあどうでもいいんですけど...

 行った時の展示は、歌川広重・豊国・国芳による「東海道五十三対」でした。広重の東海道の浮世絵といってもたくさん種類があるんですね。東海道五十三次だけかと思ってました。私が良く行く千葉市美術館は、浮世絵版画も収集してますがどちらかというと役者絵が多く、風景画はあまりないんですよね。たっぷりと風景画の浮世絵、堪能できました。

 またここでは浮世絵の作成過程毎の刷り上り状態の展示があって、版を重ねることに色鮮やかになっていく様子が分かりやすく展示してあります。それを見ると摺り師の仕事も結構重要なのが実感できます。
 そして最後に美術館のロビーではゴム版による版画の多重摺りを体験できるようになってます。


いやーやってみましたけど、うまくずらさずに版を重ねるのって難しいですね。

2004年06月05日

リゾートホテルジャンキー

 「ホテル・ジャンキー」の著者が、海外の一流どころのリゾートホテルについて、そのホテルの売りや、そこでの体験談をエッセイに綴ったものです。むしろホテルのファシリティそのものより、一流どころなる宿に泊まりに来た人々の世界を垣間見せてくれます。
 と、書いたものの、「本当かねー?」というエピソードがいっぱい。あまりにもドラマッチックすぎといったところです。まあホテルは舞台、宿泊客は役者、と見立てた一種の小説として読んでみたら面白いですよ。(少しガイド的要素の入ったヤツね)
 こういったところへ泊まってはみたいものの、泊まってもせいぜい1、2泊。ましてや常連客なんぞにはなれないし。違う世界への憧れと夢を見たいなら...オススメかな?


cover

リゾートホテル・ジャンキー

村瀬 千文 著
ジャンル エッセイ
発行 幻冬舎文庫
文庫版 171ページ
価格 600円

2004年06月06日

パリは燃えているか?

「Dデー」60周年、仏・ノルマンディーで式典  第二次大戦の勝敗を決した連合軍のノルマンディー上陸作戦決行日「Dデー」から60周年にあたる6日、フランス・ノルマンディー海岸に16か国の元首、首脳や退役軍人ら約6000人が集い、一連の記念式典が行われた。 6月6日付 読売新聞より

 今日、6月6日は「史上最大の作戦」で知られるノルマンディー上陸作戦が行われた日。60年前の今日から連合国軍の反撃が始まり、パリ解放、そして第二次大戦終結へと転換することになった。
 60年前紛争といえば国家間のものだったのが、今はアルカイダに象徴されるテロリスト集団との戦い。いやテロリストに限らず、テロリスト掃討の名の下にブルトーザーで家をつぶすという、テロと変らない事をしている国もある。この世の争いは、どこかの国の大統領がいうような「善悪との対決」といった単純なものでは決してない。それは今だけでなく、60年前も...

 標題の「パリは燃えているか?」とは、ドイツが4年間占領していたパリに連合国軍に侵攻を受けていることを聞いた際のヒトラーの言葉。ヒトラーは「パリを失うものはフランスを失う」という史実から、「パリは絶対に死守せよ! 仮にパリを奪われる時には瓦礫の山と化していなければならない」と、連合国の侵攻の時には、パリの橋梁から発電施設、電話局、そしてエッフェル塔に至るまで爆破するよう命令を下していた。

 本書はパリの危機をめぐる模様をドイツ側、パリ市内のレジスタンス、シャルル・ドゴール将軍率いるフランス軍、そして連合国軍の様々な人々のインタビュー、アンケート並びに調査によって書き上げられたノンフィクションです。
 当初、連合国軍はパリを先に開放した場合の物資補給を鑑み、パリを迂回するルートでドイツに攻め入る作戦でした。しかしドイツ軍占領下のパリにおける市民の不満は爆発寸前、レジスタンスは一斉蜂起を検討していた。しかし仮に一斉蜂起してもすぐ殲滅されてしまい、逆にワルシャワのような悲劇を招きかねない。レジスタンスの中でも共産主義者、ドゴール将軍派が解放後の主導権を睨んで対決していて一枚岩ではなかった。
 一方でドイツ軍のパリ総司令官はジレンマに陥っていた。レジスタンスの動きは不穏であるし、連合国軍の動きも気になる。このままではパリを爆破せねばならぬ。総統の命令は絶対であるし、疑念の余地はない。しかし、この美しい街を破壊しつくすということは、取り返しのつかないことになりかねない。

 このような多方面から見たパリ開放は、非常にドラマチックで面白かったです。印象的なのは、「三色旗」と「ラ・マルセイユーズ」、いかにフランスの人たちが国を愛し誇りに思って国旗と国家を大切にしているのかがわかります。そういえば映画、カサブランカの1シーンでもそのようなシーンがありましたね。面白いと言ったけど、難点を一つ。登場人物が多すぎて名前がよく覚えられません。通常の小説等だと名前が出てこない通りすがりの人まで名前を載せているので、誰が誰だが良くわからないところがあります。外国小説の登場人物の名前を覚えられない人にはちょっと読み終えるのが難しいと思います(笑)

パリは燃えているか 上  
パリは燃えているか 下 

ドミニク・ラピエール
ラリー・コリンズ    共著
志摩 隆 訳
ジャンル ノンフィクション
発行 早川書房 ハヤカワ文庫
文庫版 369ページ/369ページ
価格 652円


 
 

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