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2004年01月 アーカイブ

2004年01月01日

ラスト・サムライ

 見てきました、ラスト・サムライ。いやーよかった、面白かった。

 正直「あそこはちょっと...」というストーリーや描写が無い訳ではないけど、そんなことどうでもいい位に人物描写が魅力的であり、侍の世界へ没入できます。全般的に台詞は少なく、特に説明的なものは極めて少ないかったように感じますが、ラスト・サムライ”勝元”の家臣や家族が、「己がすべき事をする」侍として生きていく様を見事に描いています。
 主演はご存知 トム・クルーズ。なんだけどはっきりいって”勝元”を演じる渡辺謙の演技・存在感が大きく、主役は渡辺謙といってもいいくらい。ゴールデン・グローブ賞にノミネートされるだけあります。トム・クルーズの主演男優賞はちょっとどうかはわかりませんが、渡辺謙の助演男優賞は大いに可能性が高いと思います。当然そのあとのアカデミー賞も狙えるんじゃないかな?
また複雑な立場の”たか”を演じた小雪も、かわいいとかキレイとかでない凛とした、しかし控えめな日本人女性を好演してます。
 そして映像と音楽、木立の中の霞の中からサムライが現れるシーンなどかっこいいですね。

本当によかった。オススメの映画です。今年一番の映画でした。

追記はネタバレの可能性があるので見た人だけどうぞ

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2004年01月05日

ダン・グレアムによるダン・グレアム展

 ダン・グレアムはハーフミラー,ガラス等を使ったコンテンポラリーアートで有名なようですが...正直、今までよく知りませんでした。コンテンポラリーアートに結構興味があるので、近くで開催されるのを機に行って来ました。

 千葉市美術館は、浮世絵と今回のようなコンテンポラリンアートの特別展をよく開催しているのですが、一般受けする浮世絵と違ってコンテンポラリーアートの展覧会はいつも空いています。特に今回は平日だったこともあり、ガラガラでした。

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2004年01月11日

ダム

 このHPのタイトルである読書発電所は、木曽谷にある1932年に建造された実存する関西電力の水力発電所の名前からもらってます。

 この発電所は日本の近代遺産として国の重要文化財に指定されています。
水力発電というとダムがあって利権や環境破壊といったイメージ、また自然を破壊しまわりの風景にそぐわない無骨で巨大なコンクリートのえん堤を思い起こします。
 もちろんこの発電所にもダムはありますが、なにせ昔のもの、黒部ダムのような巨大なコンクリートではありません。
また建造から70年以上の歴史の重みで、むしろまわりの風景になじんでいるようにさえ思えます。

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2004年01月12日

海ほたる

 ごぞんじ、東京アクアラインにある木更津側の人工島にあるP.A.、うみほたる。


富士山と夕日と海ほたるのモニュメントとランドマークタワーはわかるかなぁ?

 そもそもウチの位置だと、どう考えても利用価値のないアクアラインですが、そこはそれミーハー根性で行ってきました。うちの近くの海から天気のいい日は富士山が見えますが、うみほたるからだともっと富士山が大きく大きく見えるのでは?東京湾のまん中だから横浜から東京、そして千葉の方までぐるりと見えるのでは?と、期待して行きました。

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2004年01月13日

マトリックス レボリューションズ

 マトリックスシリーズの最終話 レボリューションズを見てきました。マトリックスの世界自体が判り難いのですが、前2作はいわゆるワイヤーアクションとストーリーでそこそこ面白かったです。(あのワイヤーアクションはホント漫画の世界そのものですね)。
 じゃあレボリューションズは... 
ごめんなさい、本当に訳がわかりませんでした。
ネオとエージェントスミスが戦ってネオが負けた?けど、それはスミスの負けでもあって??? それがリアルな世界でのザイオンの存続につながった??? うーん、そんなような気がするけど果たしてその理解で正しいのか?背景だけでなくストーリーもわからなくなってしまって、ちょいとねーオヂさんにはついてけません。誰か解説してぇ。

2004年01月15日

デジカメ

 最近どんどん高性能になっていくデジカメ。

 今もっているヤツも友達がデジカメを持ったのを横目で眺めつつ、「けっ、どんどんいいのがでるからまだ買いじゃないよな〜」と思いつつ、我慢を重ねて3年前程に買ったものだけど、いまや光学3倍ズームで3〜400万画素はあたりまえ。あっというまにチープなものになってしまいました。「そろそろ次を買おうかなぁ?でも今のももったいないなぁ、良いのは高いし」と思ってました。

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2004年01月18日

蹴りたい背中

 珍しく、色々な文学賞とかの受賞やノミネート前に読んでいた本です。
といってもザウルスのブンコビューアーなんで、いわゆる電子書籍として読みました。だもんでひょっとしたら、感想は紙の本と違うかも知れません。
 高校に入学して仲のいい友達もできた頃、クラスメートから浮いてる私(ハツ)と にな川。ひょんなことからよく話をするようになったけど、にな川はミョーでオタク。思わず蹴りを入れたくなる。友達のつもりはないし、当然恋人ってわけでもない 微妙な関係。
 ハッキリいって盛り上がりもないし、どってこと無い話です。読んだのは昨年だけど、読んだことを忘れてたぐらい。でもこの微妙な関係ってヤツは書くのもそうだし、読んで共感するのも年代が限られるかもね。(オヂさんにはもうわからないかも...淋しい)


蹴りたい背中<芥川賞受賞作品>
綿矢りさ 著
ジャンル:小説
ザウルスセレクト文庫
300kB
価格:670円

普通の書籍バージョンは

蹴りたい背中<芥川賞受賞作品>
綿矢りさ 著
出版 河出書房新社
142ページ 四六版
価格 1,000円

2004年01月20日

百年の恋

 うだつの上がらないサイエンスライターの真一は、ピンチヒッターでインタビューした信託銀行のエリートである梨香子となぜか付き合い始め、そしてとうとう結婚に。美人でスタイルも良く頭も切れるそんな梨香子だが、結婚生活を始めてから今まで見せたことのない裏の顔を見せ始めた。女らしく と言われることに異常なほど 反応し、鬼のような形相で当たり散らす。身の回りのことがまったくできず、料理はもちろん洗濯物にいたってはカビが生える始末。そんな彼女が身ごもった時、真一は...。

 この本は篠田節子さんの仲間である青山智樹さんの子育て奮闘を基に、劇中劇ならぬ小説中日記を青山さんが書き、それをベースに篠田さんが小説仕立てにしたものです。したがって二人の作家の共作なのですが、そこがやはりネックで小説中日記の部分が全体の流れの中で浮いてしまっている感じがします。しかし実感のこもった日記部分は、切り出して読んでみるとパパになるということの戸惑いと期待が良く込められてます。
 でもオーバーなくらいの人物設定やストーリーなどが面白いので、やはり小説として割り切って全部篠田さんが書いたほうが(あるいは日記部分に手を入れるか)良かったような気がします。TVドラマになってたようですね。

百年の恋

篠田節子 著(作中育児日記 青山智樹)
ジャンル 小説
出版 朝日新聞社
312ページ 四六版
価格 1,500円

文庫版有り

2004年01月22日

ウメ子

 私のいる幼稚園に転入してきたウメ子は他の子とはちょっと違う。私の苦手なジャングルジムだって、てっぺんまでスルスルと登るし、みんなが逆らえないユカちゃんにだって遠慮はない。着ている服だって真っ赤なエプロンドレスだったり、ロビンフッドみたいな緑の服とか変な服ばっかり。そんなウメ子にはお父さんがいない。お母さんとの二人で暮らしている。大きくなったらどこにいるかわからないお父さんを探しにいくだって...。
 時々街にやってくるお兄ちゃんの大好きな紙芝居屋の源さんは、ウメ子のお父さんを知っているみたいだ。ウメ子のお母さんの古い友達。ある日久しぶりに街にやって来た源さんは、今度ウメ子のお父さんに会いに行くと言う。それを知ったウメ子は...

 幼稚園児のお話です。面白いんだけと、ふと我に返ると、幼稚園児がこんな目的のある行動を取るかというと...?せめて小学生からですよねぇ。ちょっと釈然しないなぁ。まあ確かに中学生になって振り返っている体裁を取っているけどね。

ウメ子

阿川佐和子 著
ジャンル 小説
出版 小学館
258ページ 四六版
価格 1,500円+税

文庫版有り

2004年01月25日

同窓会

 同窓会というほど大したもんじゃないけど、学生時代の友人と久々に飲んできました。
 5〜6年くらい前から、年に一度1月の終りに10名強で集まって呑み会をしてます。なかには頻繁に連絡とっている友人もいるんだけど、会うのはこの時だけって友人もいます。基本的には学校の同じ学科の連中に声をかけているんだけど、もうこれだけ時間が経っちゃうと連絡先が判っている方が少ないですね。
 でも今回は卒業以来10ン年会っていなかったヤツもやってきて、楽しい時間を過ごしました。思いのほか みんな変わらないですね。頭が薄くなったり、腹が出てきたり、決定的に老けたなあ ってヤツがいないのはつまらん!まあ、そういう自分も変わっていないけどね(自分で言うなって)。
 それにしても結婚しているのはが約半分とは。子持ちに至ってはさらにその半分。少子化が進む訳だ。
 

2004年01月30日

25時

 決定的なミスをしたことがありますか?それも二度と立ち直れないくらいのミスを。
そのミスに気がついた時何を考えるのか?犯したミスに対する報い?そもそもなんでこんなミスをしでかしたのか?頭の中はグルグル、色々考える。ふらふらとさまよういつもの街角、見慣れた風景さえいつもとなにか違う。混乱してろくな事を思いつかない。身から出たサビとはいえ、逆恨みしてしまう。オレをタレこんだのは誰だ?まさかナチュレル?恋人さえ疑わしい。信じられるのは親父と高校時代の親友、それに犬のドイルだけ。

 この映画は麻薬の売人だった主人公モンティが、誰かのタレこみによって麻薬取締局に摘発され、収監されるまでの時間を描いた映画です。父親に別れを告げ、高校時代の親友と最後の酒を酌み交わす。高校の時の親友の一人は母校で教師をしているが、生徒に恋をしてるうだつのあがらないやつ。もう一人は頭の切れる為替ディーラー。現在は疎遠となっているが心許せるのはそいつらだけ。
でも、そういったことってありますよね。普段付き合いのあるやつよりちょっと遠い昔の友達の方が本音で話せる。そういった友情の話です。暴力シーンがあるわけでもない。盛り上がるシーンがある訳でもない。淡々と話は流れていく。でも演出が旨くカッコイイ映画になってます。

 監督はスパイク・リー、この人の映画って「マルコムX」とか政治性が強いと聞いていたので観た事なかったのですが、なかなか凄いですね。面白かったというより、カッコイイ、良かったという映画です。

 平日、会社をサボって恵比寿まで見にいったんだけど、結構混んでました。封切られたばかりだからかな?

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