メイン

Book アーカイブ

2006年05月11日

白洲次郎 占領を背負った男/北 康利

 今、エッセイスト白洲正子の名前は知っていても、その夫 白洲次郎について知っている人は少ないのでは無いでしょうか。 私もその一人でした。

 戦後の日本政府の窓口として、GHQと激しく対峙した唯一の日本人であり、日本の独立と経済復興の影の立役者。その一方でイギリスで学んだ紳士の哲学 ”プリンシプル” を大事にするダンディな男、それが白洲次郎です。

続きを読む "白洲次郎 占領を背負った男/北 康利" »

2006年05月02日

エニグマ暗号戦/広田厚司

 パズル・パレスを読んでエニグマに興味を持った訳ではないのですが、暗号に関する話です(エニグマに関する本を買いに行って、ついでに見かけたパズル・パレスを買ったら暗号に関する話だった...というのが真相です。まっどうでもいいですけど)

 エニグマは第二次大戦中にドイツ軍が使用していた解読が不可能といわれていた携帯型の暗号機です。
戦時下において自分達に関する情報が洩れないように、無線通信を暗号化するというのは想像に難くないですし、逆に敵の通信を傍受して自分達の作戦を優位に運ぶというのもまたしかりですね。

 この本ではエニグマ暗号の解読に取り組むイギリスそしてドイツとの、静かなる、でも重要な戦いを描いた本です。

続きを読む "エニグマ暗号戦/広田厚司" »

2006年04月19日

パズル・パレス/ダン・ブラウン

 この本は ダン・ブラウンの最新作だと私は思いっきり勘違いしてましたが、実はデビュー作なんですね(いや日本においては最新作には間違いないんだけど...)

 この本はアメリカのNSAを舞台にしたサスペンスです。NSAという機関は世界中の通信を傍受している、アメリカの国益に役立つような情報を集める実在する諜報機関で、エシュロンという通信傍受システムは有名ですね。

続きを読む "パズル・パレス/ダン・ブラウン" »

2006年04月07日

漂泊のルワンダ/吉岡 逸夫

 4月7日が何の日だか知ってますか?
12年前の今日、ルワンダで民族大虐殺が始った日です。前の日にルワンダ大統領の乗った飛行機が撃墜されたことから、約100日間に及ぶ民族間の悲劇が始りました。

 私は年初にホテルルワンダを観て、それから最近この本を知り手にとりました。
そして何気なくルワンダについて改めてネットを調べていて、4月7日という日を知りました。単なる偶然なのでしょうが、そのタイミングにちょっと驚いています。

 この本は、ルワンダから隣国ザイールに逃れた難民を支援する為に派遣された自衛隊を、取材したカメラマンが書いています。つまり、時間的には「ホテル・ルワンダ」での主人公ポールが難民キャンプにたどり着いたその後の話にあたるわけです。

続きを読む "漂泊のルワンダ/吉岡 逸夫" »

2006年04月05日

仕事が俺を呼んでいる/矢作 俊彦

 この本は、求人雑誌 B-ingに掲載されていた小説を収録した短編集です。

 地上げで人気の少なくなった都心を自転車を漕いでお得意先を回る銀行マン、世田谷の住宅街に住む成金の社長へ自動車を届けるセールスマン、さえない大学の非常勤講師。
世の中には本当にいろんな仕事があります。

 華やかな仕事、楽しそうな仕事。
でもどんな仕事だって、良いことばかりじゃありません。
いや、悪いこと、大変なことの方が多いかもしれません。

続きを読む "仕事が俺を呼んでいる/矢作 俊彦" »

2006年03月20日

沖で待つ/絲山 秋子

 ご存知、第134回芥川賞受賞作です。

しかし内容うんぬんより...高っ!!
いや本自体は1,000円ですから、高くはないのですが、高いのは中身。いやだってさー、字はでかいは行間がスカスカの上にページ数も少ない。
確かに本はグラムいくらじゃないと思うけど、それにしてもねー。

続きを読む "沖で待つ/絲山 秋子" »

2006年03月15日

実録 死体農場/ビル・バス,ジョン・ジェファーソン

 死体農場って、ご存知でしょうか?
パトリシア・コーンウェルの検屍官シリーズで取り上げられたこともあり、ご存知の方も多いのでは無いでしょうか?

 世界で唯一、アメリカのテネシー州ノックスヴィルにあり、文字どおりに人間の死体(献体)を放置して、その腐敗の様子やうじ虫などの生育状況などを観察するという研究施設です。

続きを読む "実録 死体農場/ビル・バス,ジョン・ジェファーソン" »

2006年03月11日

おやじ丼/群 ようこ

 じぶんがキムタクに似ていると勘違いもはなただしい”おやじ”、ペットの猫が心配でうろたえる”おやじ”、勝手な”おやじ”に臭い”おやじ”。

そんなオヤジ共が12人、短編で登場します。

続きを読む "おやじ丼/群 ようこ" »

2006年03月07日

中村屋のボース/中島 岳志

 銀座木村屋と並び称される新宿中村屋。
あんぱんと言えば木村屋、クリームパンと言えば中村屋ですが、中村屋にはもう一つの名物、インドカリーがあります。

なぜ中村屋でカリーを扱っているのか。それは中村屋とインドは浅からぬ縁があるからなのです。

続きを読む "中村屋のボース/中島 岳志" »

2006年02月28日

アースダイバー/中沢 新一

 縄文海進期と言われる時代、東京は固い洪積層の台地に海が進入し、複雑に入り組んだフィヨルド状の入り江がある土地だった。やがて海が後退し、入り江だったところは沖積層と言われる砂の多い土地になった。
 これら土地の違いを描いた地図、アースダイビングマップを持って東京を歩くと、いろいろなコトがわかってくる。
というのがこの本のテーマです。

 確かに本来の意味での風水等をあげるまでもなく、その土地の持つ地力というか、湿気、風通し、気温などは人間の生活、その他いろいろに影響を与えるであろうことは容易に理解できます。
しかし...

続きを読む "アースダイバー/中沢 新一" »

About Book

ブログ「読書発電所」のカテゴリ「Book」に投稿されたすべてのエントリのアーカイブのページです。新しい順番に並んでいます。

次のカテゴリはFoodsです。

他にも多くのエントリがあります。メインページアーカイブページも見てください。

Powered by
Movable Type